住まいの防犯対策
住まいの防犯講座
現代の窃盗事情
警視庁の調査によると、侵入犯の手口は戸建て住宅の約6割が「ガラス破り」。マンションは約4割が「ガラス破り」、次いで約2割が「無締り」次いで「サムターン回し」です。一度住まいを見直して、それぞれの住宅事情にあった防犯対策を考えてみませんか?
侵入犯の手口
ガラス破り
空き巣狙いの侵入方法で一番多い手口。マイナスドライバーをサッシ枠とガラスの間に差し込んでクレセント部分を「こじ割る」、クレセント部分にガムテープを貼り、小型の釘抜きなどで「叩き割る」、最近ではライターなどで熱して破る「焼き割り」も増えています。狙われやすい場所として1階はもちろん、腰壁の手すりが目隠しになる2階のベランダの窓も注意。明かり採り用のガラスをはめ込んだ玄関ドアも見逃せません。なぜならガラスを割り、そこから手を入れて内カギ(サムターン)を回して侵入するケースも多いからです。
錠破り
「サムターン(内カギ)回し」と「カム送り」による侵入が増えています。サムターン回しは、ドア錠の脇に穴を開け、工具でサムターンを回して侵入する方法。カム送りは、カギ穴を囲うシリンダーカバーとドアの隙間に針金などを差し込み、カムと呼ばれる部分を動かして開錠する手口。カム送りには、ピッキング対策では対処できないのが特徴です。これら以外にも、道具を使ってシリンダーやノブごとねじ切ったり、ドアの隙間にバールなどをねじ込んでこじ開けるといった乱暴な手口も見られます。
ピッキング
玄関のカギなどを特殊な工具で開けるピッキング。最近は、耐ピッキング錠も多く開発され、取り替えた住宅も増えて平成12年をピークに徐々に減りつつあります。しかし、侵入手段としての割合は依然多く、対策は必要です。
無施錠侵入
意外に多いのが、カギを掛けていなかった窓や玄関からの侵入。上のグラフを見ても1階の玄関や居室の窓だけでなく、2階のベランダなどからの侵入が高い割合を占めているのがわかります。2階だからと油断しないで、戸締りチェックが必要なのです。